あらゆるコミュニケーションの架け橋となる

京都フュージョニアリング株式会社は、究極のエネルギーソリューションである核融合によって、脱炭素を実現し新しいエネルギー社会の構築を目指す会社だ。核融合は、二酸化炭素を排出せず、原理的に事故リスクがなく、高レベルの放射性廃棄物を出さない等の特徴があり、次世代のエネルギーとして注目を集めている。2021年から京都フュージョ二アリング株式会社で社長秘書と人事・採用業務に携わるInspired.Labメンバーの鈴木さんにインタビューを行った。*途中社長の長尾さんが登場します

「秘書として、社長が仕事をスムーズに行えるよう諸々のサポート業務をしています。また、現在社長が人事部長を兼任しているので、私も人事・採用に携わり、採用面接でアシスタントをしたり、英語での面接の際のサポートなども行っています。」

社長秘書としてさまざまな業務をこなす鈴木さん。実は、小さい頃から英語が好きで、高校卒業後はコミュニティカレッジへ入学した。カナダのバンクーバーで10年ほど過ごしながら、海外のカルチャーや雰囲気を吸収し、日本に帰ってきてからは子育てと両立しながら、強みである英語を活かした仕事に就いた。

「自分が得意と言える何かを1つ極めたいと思い、小さい頃から好きだった英語をしっかりと身につけようと思いました。中途半端な留学は嫌だったので、2,3年は海外で暮らそうと思っていたのですが、それでもやり切ったとは思えず、結局10年ほど滞在しました。向こうのカルチャーは日本と全然違うので、その部分までしっかりと身につけたいと思ったら想像していた以上に長くなってしまったという感じです(笑)。でもその期間のおかげですごく逞しくなりましたね。現地では、ネイリストの学校に通ったり、学校を卒業してからは現地の携帯販売会社に就職して仕事をしたりしていました。子育てを機に日本に帰ってきて、英語講師や通訳・翻訳の仕事をしていました。海外から日本に仕事に来る方へのビザのサポートとして、日本人チームとの架け橋となってコミュニケーションや通訳をしたり、社内研修の資料を翻訳したりしていました。」

長年海外で暮らし、日本に帰ってきてからも英語に関わる仕事を続けてきた鈴木さん。京都フュージョニアリングに入社したきっかけはなんだったのだろうか。

「やはり海外生活で学んだことを活かしていきたいなと思っていたので、英語を活かせる仕事を探していたところで京都フュージョニアリングに巡り会いました。面接の際、リモートと出社のハイブリットな働き方にとても前向きな会社だということを感じて、令和スタイルの考えを持つ社風に惹かれましたし、そこで子育てとの両立をすることが出来るイメージも沸いたので、ぜひ入社したいと思いました。また、私が入社した時期は、これから人数が増えていく初期の段階だったということもあり、自分もいろんなことにチャレンジしながら働けそうだと直感で感じたことも決め手の1つです。」

これまでとは全く違う業界に飛び込んだ鈴木さんだが、スタートアップ企業で働くことの大変さだけではなく、醍醐味や面白さを日々感じているという。

「当社は日本発の核融合スタートアップとして誕生し、近い将来、核融合エネルギーを実現して、現在の火力発電プラント等と同じようなスケールでの事業に到達することを目指しています。核融合を実際にエネルギーとして活用するためのプロセスの確立は、まだ世界でも誰も取り組んだことがなく、本当に手足を動かしながら新たな挑戦を日々し続けるような感じなんです。
ただ、難しい一方で、非常にやりがいのある挑戦です。エンジニアや管理部門といった所属を超えて、皆が「持続可能な社会に向けて核融合エネルギーを実現して、産業を育てたい」という想いで取り組んでいるので、その一員として働ける嬉しさとやりがいを感じています。
日々の仕事でも、何も決まっていないゼロの状態から、チーム内で話し合いと決定を繰り返して、作り上げていく楽しさを実感しています。決まってないが故に、いろんな意見をまとめていく大変さはありますが、それすらもポジティブに感じられるような社内の雰囲気があります。そして人生においても、会社の初期フェーズに関われる機会は滅多にないことだと思うので、すべてが新鮮であり、学びにも繋がっているご縁に感謝しています。」

Inspired.Labにいる京都フュージョニアリングメンバーは全体の1/3程度。2/3以上のメンバーは、メーカーの製造現場やR&Dの施設にいる。製造業としてのルールや規律の順守と、スタートアップとしてのスピード感や柔軟性を両立させるのは難しい部分だが、代表の長尾さんは鈴木さんにこう話す。

※長尾さん「僕らは、核融合の装置作りをものづくりとしてやっています。筑波大学や他の企業の研究拠点などで、高さ3mほどの装置を実際に動かして、性能のチェックなどを行い、お客さまに届けるためのプロジェクトを行っています。また、5月に発表した『UNITY』というプロジェクトは、核融合模擬発電をするための30mほどのプラント装置で、R&Dとして京都大学と協働しています。このように現場がメインの会社なので、安全や品質が重要になってきます。製造業は、ルールベースで規律があるのが宿命。その性質もありながら、一方でスタートアップらしさであるスピードや柔軟性などを持ちそなえたチームとなるので、その相反する状況を融合させていくとなると、コミュニケーションが非常に重要になります。鈴木さんは、人の気持ちをしっかりと理解した上で、どのようなコミュニケーションをするべきかを無意識に考える人。それに加え、スマートな部分がちゃんとある。彼女の天真爛漫さや社会的なコミュニケーション能力の高さは、現場とそのほかを繋いでくれるので、僕は彼女をすごく評価しているんです。」

どんなときも笑顔で気持ちの良いコミュニケーションを取れるということは、当たり前のようで案外難しい。鈴木さんが、仕事をする上で大切にしていることとはなんだろう。

「まず、目の前のことに真剣に取り組みながらも、先々のことを考えながら仕事をするようにしています。長尾さんもおっしゃっていましたが、特に、現場で仕事をする場合は、人と人とのコミュニケーションがより重要になるので、場の空気感を見て、状況に合わせてリアルの会話がいいか、メールがいいかなど細かな判断をしています。あとは、なるべくニュートラルにいることですね。実際に現場で業務を行う人たちと、決定しなければいけないチームに意見の違いがある場合は、両方の架け橋となってコミュニケーションをとることを心掛けています。」

英語に限らず、社内外のあらゆるコミュニケーションの架け橋となる鈴木さん。彼女が描く未来とはどのようなものなのだろうか。

「会社としては英国にもオフィスがあり、直近では米国法人も設立しましたので、業務で英語を使う機会がより増えてきています。北米に10年近くいて、グローバルな環境で仕事をしてきたので、そこで培った感覚やカルチャーなどをコミュニケーションに活かして、海外の方とも積極的に関わって仕事をしていきたいと思います。また、個人としては、子育てと仕事をいかに両立するかというフェーズから、自分の強みを活かして次のステップに進めていくというフェーズに入った感覚があるので、とにかく今は自分に落ちてくるものを精一杯取り組み、未来に繋げられるような動きをしたいという意識で仕事をしています。」

最後に、鈴木さんにとってInspired.Labとは?

「一言でいえば、『毎日出社したくなるほど魅力的な場所』。前向きなエネルギーが沢山散りばめられているような感覚があって大好きです。スタートアップ企業が多く集まっていることで受ける刺激もありますし、コミュニティオーガナイザーの方やカフェスタッフの方がとても良い雰囲気を作ってくださっているなと感じています。また、おしゃれな内装も気分が上がります。」

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