自動運転を未来へ−  ゼロからつくった日本のチーム

自動運転をより早く、より安全に、そしてより簡単に市場に投入できるように

Applied Intuitionは、自動運転をテストするシミュレーションソフトウェアをトヨタをはじめとする大手自動車メーカーに提供している企業だ。一晩で数百万回のシミュレーションを可能にし、実世界よりも低コストで早期の開発をサポートすることができるという。シリコンバレーで誕生し、すでに1億7000万ドル超の資金調達に成功。創業3年でユニコーン企業となった。自動車業界にビッグウェーブを起こしているスタートアップ企業の日本代表を務めるのが山内清博さんだ。

スタートアップにしてすでに大手と渡り合っている秘訣は、人材にあるという。

「アメリカの本社では自動車業界の経験があり、かつシリコンバレーのテック業界の中でも優秀なメンバーの採用を今でも積極的に行っています。また、自動車業界のネットワークを持っているメンバーが私を始め多く在籍し、現在のCEOも自動車業界の経験があります。やはりその業界の経験者が営業にもいることが推進する力になっているかと思います」

スタートアップの立ち上げを経験したのちにカントリーマネージャーを渡り歩く者が多いこの分野の中で、山内さんの経歴は異色だ。

「大学卒業後ゼンリンに入社し、自動車業界のデジタルマップやカーナビデータのライセンス、自動運転の地図の企画などに20年間従事しました。そのうち7年はサンフランシスコに駐在しており、そこで知り合った友人の紹介で2年前にApplied Intuitionに転職しました。20年も勤めた会社を辞めて転職することに迷いはありましたが、7年間のアメリカでの経験が意思決定に大きく影響しました。サンフランシスコやシリコンバレーの会社とつながるところでもう1回チャレンジしてみたいと思いました」

挑戦することを選んだ山内さんだが、本当にゼロからのスタートであったと当時を懐かしむ。

「給料の支払いや社会保険のこと、日本で業務をする上で必要な法人設立など、まずはオペレーションを整えるところから始めました。ゼンリン時代の会社で人と顔を合わせながらする仕事から一転、ずっと家で1人で仕事をしていました。コロナ前の話ですよ。ある意味リモートワークの走りですよね(笑)。何よりも孤独が辛かったです」

地図の情報はインフラと同等の情報。複数のメーカーに製品を提供していく上で、幅広いネットワークを持っているゼンリン出身という山内さんの経歴は大いに武器になる。挑戦から2年。今、確かな手応えを感じているという。

「自動運転は自動車メーカーが今一番必要としている技術なので、その開発を大きく支援する事ができるツールを提供するというのは非常にニーズがあり、同時にやりがいを感じます。製品がパワフルということに加え、我々のような創業4年目の外資の会社が日本で現地のサポートエンジニアまで置いてチーム構成をしているということは強みです。この2つが組み合わさってお客様に寄り添う価値提供ができていると思っています。

ようやくここまで来たという感覚ですね。僕がゼンリンを辞めて会社をゼロから立ち上げた時は1人ぼっちだったので。この2年でチームとして人が増えて本当に良かった。もう1回同じことやれって言われたらできないです」と優しく笑った。

-山内さんにとってInspired.Labとは?

スタートアップや大手の一事業部の人たちという、異業種だけれども同じような環境でやっている人たちの姿を見るのは仕事のモチベーションになります。そう言った意味で、このような場所は大切なんだと思います。コロナが落ち着いたら、お酒を飲みながらできるイベントを期待しています。コロナが流行して以降雑談が減っていますから。飲みながらの雑談の中にこそ重要なことが詰まっていたりするものだと思っています。

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