バックオフィスでの挑戦と支援を通じて、会社の成長を支える

中村 理沙子(なかむら・りさこ)
大学卒業後、大手エンタメ会社にて編集業務を担当。その後様々な働き方を経て、2021年にREVISIOへ総務としてジョイン。様々な業務を進めるうちに、未経験の情シス業務にも挑戦。現在では全社イベントや勤怠管理、PCキッティングやネットワーク構築、セキュリティ整備、経費精算システム導入など幅広く担当。状況に応じて変化するバックオフィスの課題に柔軟に対応し、全体最適を意識した運用設計や細やかな支援を心がけている。業務の大小に関わらず、「困っている人がいたらすぐに気づけるように」と社内を見渡しながら、誰かの困りごとに応じる裏方として、全体の土台を支える役割を意識している。


『新しいデータでメディアマーケットを進化させる』。REVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、独自の人体認識技術を用いて、視聴者の視線や顔の向きから「視聴質」を秒単位で計測・分析する会社だ。従来の「視聴率」がリーチを把握する上で欠かせない役割を担ってきたのに対し、「視聴質」は注目度や視聴態度といった質的な側面を補完することで、より多角的なメディア評価を可能にしている。REVISIOはその課題を解決し、リアルタイムで得られる高精度な視聴データを広告主や広告会社、放送局に提供することで、広告配信のタイミングやメディア選定、さらにCMクリエイティブの改善までを可能にしている。REVISIOで人事総務チームに所属し、総務や情報システムなどを含め幅広いバックオフィス業務を担う中村理沙子さんにお話を伺った。

「総務の仕事はオフィスの運営や備品管理、勤怠管理、稟議・支払・経費精算等の運用、入退社対応など社員の働く環境を支える仕事になりますが、部署間にまたがる領域や担当者が曖昧な領域を一手に引き受けることも多く、オフィス移転、全社イベントや合宿、全体会議の企画・運営、研修の手配や入退社時の対応なども担当してきました。情報システムとしては、パソコンのキッティングや社内Wi-Fiの整備、ネットワーク回線の構築、セキュリティーツールの導入・整備や、最近は経費精算システムの導入や運用保守にも携わりました。加えて、営業メンバーのサポートや外部ベンダーとのやり取りなど、いわば“主担当がいないところを拾う係”として、他のメイン担当のサポートにも入ることが多く、幅広い仕事を担っています。」

九州出身で3人兄姉の末っ子として育ち、幼い頃から漫画やアニメ、ゲームなどのエンタメ作品を好んでいた中村さん。高校卒業後は関東の大学へ進学。授業はエンターテインメント性に富んだものも多く、これが後の就職先へ興味を持つきっかけにもなったという。またインカレサークルに所属し、幹事長を支える運営メンバーとして活動。準備物の管理やタイムスケジュールの調整、メンバーへの案内といった実務を担った。企画を支える裏方としての経験が、現在の総務の仕事に繋がる素地になったと振り返る。

「新卒では、当時アルバイトしていたエンタメ系の会社の編集部がちょうど独立するタイミングだったので、ついていく形で入社しました。そこでの仕事は一般的な編集とは違って、“作品担当”という形で、グッズの監修や、漫画、ゲーム、アニメ、書籍のメディアミックスまで、本当に幅広く、すべてを自分で担当する仕事でした。その後、働きづめで心身ともに疲れてしまい、一度働き方を見直し派遣で働くことにしたのですが、その中で気づいたのが、自分は人をサポートするのが得意だし嫌いじゃない、ということ。学生時代もサークルで幹事長を支える立場にいたりして、“人を支える役割”が性に合っているんだと思いました。派遣だと事務職の募集が多いので、自然と事務や総務の仕事に携わるようになったのが今の仕事につながっていると思います。」

REVISIOには2021年5月に派遣として入社し、総務として幅広い業務を担う中で情報システムにもチャレンジする機会を得た。当初は知識ゼロからのスタートだったが、今では社内のネットワーク環境やセキュリティの整備に取り組んでいる。

「入社して1年経たないくらいで正社員になった際、情報システムの仕事をやってみないかと声をかけてもらった のですが、情報システムの担当者がいない状況でした。はじめは“SSIDって何?”みたいなレベルでした(笑)。今ではネットワーク構築やセキュリティなども担当しています。前任者がいないため相談できる相手がほとんどいないのですが、データ系のメンバーが助けてくれたり、チーム内で話を聞いてくれたり、あとはAIに頼ったりしながら手探りで進めています。もちろん失敗もあって、ネットワークの大規模エラーを自分の設定ミスで起こしてしまい、半泣きになったこともありました(笑)。でも“そういうこともあるよ”と周りが支えてくれるので、少しずつできることが増えてきた感覚がありますね。」

総務としての業務をこなすだけでなく、社内文化の醸成や表彰制度の運営にも携わってきた中村さん。REVISIOには「Go Beyond」「One Team」「Passion」という3つのカルチャーがあり、それを基にした表彰や、代表の郡谷さんの名前からついたユニークな「グンタコス」というピアボーナス制度が設けられているそうだ。

「会社に元々あった表彰制度の運営が私に移り、毎月“このカルチャーを一番体現した人”を社内の匿名投票する表彰制度や、社員同士のありがとうを伝えるピアボーナス“グンタコス”の運用担当にもなりました。グンタコスが20個貯まると本物のタコスなどに交換できるんですよ。チームを超えてありがとうを送り合える仕組みなので、自然と会話のきっかけにもなります。日々誰かの支えになれているんだなと実感できるのは、すごく嬉しいことです。」

2022年10月の社名変更(旧 TVISION INSIGHTS)の際には、中村さんは総務担当として社名変更に関する業務を幅広く担当した。REVISIOは常に変化し続ける会社であり社名変更も非常に面白い経験だったと話す。名前やロゴをどうするかを、雇用形態関係なく、社員全員で案を出し合ったという。全社会議の運営も含め、役員が現場の意見をきちんと聞く姿勢を持っているからこそ、こうしたボトムアップの取り組みが実現できている。やりたいと手を挙げれば挑戦させてもらえるスピード感は、REVISIOならではの面白さだ。その一方で、変化の大きい環境だからこそ難しさを感じる場面も少なくないという。

「一番難しいのは、相談できる“決定的な答えを持つ人”がいないこと。自分で調べたりベンダーに聞いたりしますが、自社に落とし込むと上手くいかないことも多い。AIに頼っても誤情報に振り回されるこもあり、もっと自分に知識があれば…と悔しい思いをすることもあります。また会社は変化が激しく、スピード感もあるので、総務として”何でもOK”ではなく、ルールや会社として守るべき線を守りながらスピードについていくのが難しい部分です。単に”ルールだから”と押し通すのではなく、相手の想いをできる限り汲み取り、歩み寄りながら対話しつつ、スピード感を持って対応する必要があります。その折り合いをつけるのは大変ですが、だからこそやりがいを感じるところでもありますね。」

そう語る一方で、自らの性格や仕事のスタンスも率直に語ってくれた。

「本来の性格で言えば、ルールを守ることってあまり得意ではないタイプなんです。とはいえ会社なので、法務や労務、経理のように絶対に譲れないルールがある。その一方で、総務はある程度の柔軟性を持ち、現場の主張も汲み取らなければなりません。だから“ここは譲れるけどここは譲れない、その代わりこういう方法ならどう?”と提案を交えながら調整する。即座に終わることもあれば、一週間や一ヶ月かかることもあります。時間がかかることもありますが、社員一人ひとりから直接話を聞き、Slackでも雑談でも声を拾いながら、納得感のある落と しどころを探るようにしています。特に新しく入った人には、困っていても言い出せないことがあるので、こちらから声をかけるよう に意識しています。」

「総務は経験を積んで判断できることも増えてきましたが、情報システムについてはまだまだ分からないことが多いです。情シスは知識がなければ致命的なエラーにつながります。だからこそ知識をつけて、相談が来ても即座に答えられる存在になりたい。今は“1から10”に仕上げるのは少しずつ出来るようになりましたが、“0から1”を つくるのはまだ苦手です。会社も社員数が増えて大きくなってきているので、総務としても情シスとしても、新しい価値を出せる存在になりたいと思っています。」

10周年を迎えたREVISIO。これからさらに組織拡大と事業成長を見据えている。常に変化を続ける会社の中で、中村さんはどのように関わり、どんな未来を描くのだろうか。

「会社全体で見れば、今まさに次のステージに向かっている最中だと思います。組織が拡大していく中で、これまでの“ベンチャーらしい自由さ”だけでは立ち行かなくなる場面も出てくるでしょう。だからこそ、ルールや仕組みを整えることと、変化を楽しむ柔軟さの両立がますます大事になります。私はその“橋渡し”として、会社の進化に関わりたいですね。」

「10年先のREVISIOを想像すると、独自のデータと技術でメディアマーケットを進化させ、社会に大きな影響を与える企業になっているはずです。その成長を支える土台の一部として、自分が制度や仕組みづくりを進めながら、社員一人ひとりが挑戦できる余白を残せたら嬉しいです。会社が大きくなっても、今のスピード感やオープンなカルチャーを守りつつ、総務・情シスとして10年後も安心して挑戦できる環境を提供していきたいと思っています。」

最後に、中村さんにとってInspired.Labとは?

「Inspired.Labでは皆さんフレンドリーに声をかけてくださるので、会社の仲間に助けられるのとは別に、コミュニティからも力をもらっているので安心感があります。会社でも家でもない第三の場として、距離感もちょうどよく、ちょっと気持ちが落ちたときも、カフェでコーヒーを飲みながらInspired.Labの皆さんと話すことで元気を取り戻せる。出社してよかったと思える瞬間があるのは、社員にとって会社の付加価値にもつながっていると感じます。Labメンバーの子ども向けイベントなども含め、社員以外にも良い影響が広がっているのが素敵ですね。ベンチャーは日々変化・進化しますが、他社の挑戦や楽しんでいる姿に触発され、新しい発想やモチベーションを得られますし、業務面でも、外の立場から気軽に相談に乗ってもらえ、信頼関係を築ける環境があるのはありがたいです。」

CONTACT

ご見学、ご入居などの
お問い合わせはこちらから

お問い合わせフォーム